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高田さんの行きつけの店の連絡先をはじめ、入場料、店内のおおよその広さ、定休日、カラオケが有料か無料かといったことまで記されていた。ノートの別ページを開き、三つに折り畳んだ水色のパンフレット(開けばA4サイズ)も見せてくれた。私は、社交ダンスがどれほど市民権を得ているか、を問答無用に教えられた。『横浜市吉野町市民プラザ』(横浜市南区吉野町)のパンフレットで、「催し物案内2007年7月」とある。同プラザの4階ホールにおける催し物の案内で、午前の部(午前9時~12時)と午後の部(午後1時~5時)が具体的に書かれていた。
土曜、日曜は横笛発表会、横浜室内管弦楽団の音楽練習、音楽紙芝居といった午前、午後を通した催し物がある。平日の午前の部は区民体操教室、太極拳教室、実践体操などの催しが行われているが、午後の部は、実に20日間が社交ダンスで埋まっていた。しかも、午前の部のように具体的な催し物名が記載されているのではなく、「吉野蝶」「白樺会」「ポインセチア」「カトレア&リリー」「カシオペア」といった主催するクラブやサークルの名前が書かれた後に、「社交ダンス」と記載されていた。
もうひとつの特徴を記すならば、午前の部は各種催し物の後に「関係者」と書かれている。これは事前に登録し、会費を納めた者が対象とわかるが、社交ダンスについてはいずれも「自由参加」。事前の登録はいらない。ただし、無料ではない。当日、参加費を払う。主催者によって参加費は異なるが、高くても600円だ。200円から600円、と高田さんが述べたのは、このことを示していた。この後、高田さんに随行し、カラオケと社交ダンスを楽しむ現場を拝見するわけだが、前述のように、その店は関内にある。
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「カラオケやダンスはあまりされないですね。談話がお好きなようです」とも高田さんは教えてくれた。ここで、180センチ近い長身を黒のタキシードで包んだマスターがおしぼり、グラス、お通しを席に持ってきてくれた。正装した姿に私は、一人で来店した女性のパートナーとして、リボンさんも務めているんだな、と思った。高田さんは、あらかじめマスターに私のことを伝えていてくれた。
『望」という店の名前は、マスターの本名の望月英機から取ったものだった。年齢は60歳。実年齢より10歳若く見える。一人の男性がカラオケに立ち、イントロが流れ始めると、白髪の細身の男性と小柄な女性のペアがフロアーに出て、両手を握り、曲に合わせて、踊り始めた。